耳に何かが入ってしまった!そんな時の対処方法
耳に何かが入って取れなくなることは、耳鼻咽喉科の先生によると、けっこう頻繁に発生しているそうです。そんな時、耳の違和感や聞こえにくさを感じたり、時には小さな虫が耳の中で動き、痛みを伴うこともありますので、慌てますよね。でもそんな時こそ、耳をを傷つけないために慎重かつ冷静に対処する必要があります。ここでは、耳に異物が入った時に何をすべきなのかを紹介します。
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耳に物(無生異物)が入った場合
耳に何かが入って取れなくなる状態は、「外耳道異物」と呼ばれています。外耳道は、耳の穴から約3cmの緩やかにカーブしている細長い管です。一番奥には鼓膜があって、行き止まりになっています。異物がこの細長い外耳道に入ってしまうと、自分では簡単に取れなくなることがよくあります。
好奇心旺盛な子供は、ビーズ、紙、砂、豆、消しゴムなど、何でも耳のあなに入れてしまう可能性があります。小さい子供がいる家庭では、「誤飲対策」で小さなものは置かないようにしているでしょう。そこに「耳穴に入れないように」という観点も付け加えて、外耳道に入るくらいの小さなものは、幼児の手の届くところに置かないように気を付けましょう。
大人の場合、耳掃除をしようとして綿棒が途中で折れてしまったり、先端の綿の部分が外れて耳のあなに残ることがあります。その他に、髪の毛が入ったり、海水浴で砂が入ったりするケースも多いそうです。
このような動かないもの(無生異物)が耳に入った場合、痛みが伴わないのなら慌てなくてもよいとのことです。専用の器具が揃っている耳鼻咽喉科の先生にまかせたほうが安全ですので、診察時間内に耳鼻咽喉科に行きましょう。異物が出てきたとしても、残ったものがないか、損傷がないかを確認するため、先生に診察してもらったほうが良いでしょう。
すぐに受診してほしいケース
注意が必要になるのは、補聴器などでも使われているボタン電池が耳に入ってしまった場合です。ボタン電池は時間がたつと化学反応で周囲の皮膚を腐食させることがあり、非常に危険ですので、すぐに緊急治療ができる病院などに向かいましょう。また普段は、子供の手の届くところには置かないようにしましょう。
また、「救急車を呼ぶ・ただちに医療機関を受診する」ように勧められている状態もあります。次のような場合は、外耳道炎の原因になる可能性がありますし、鼓膜が傷つき聴力に深刻な悪影響を与える可能性さえあるので、即行動しましょう。
●破片などのとがったものが耳に入った
●耳から出血している
●耳に強い痛みがある
耳に虫(有生異物)が入った場合
暖かい時期に、家族とキャンプに行かれる方も多いでしょう。キャンプのような屋外で活動する時には、虫(有生異物)が耳に入ってしまうことがあります。虫が入るととても大きな音がして痛みを感じることもあります。
耳鼻咽喉科の先生によると、虫が暴れて外耳道や鼓膜を傷つける可能性があるため、虫の動きを止める必要があります。一番良いのはすぐに病院で処置してもらうことです。医師は麻酔薬や油を耳に注入して、虫を動かない状態にして、顕微鏡等で観察しながら、専用器具で取り除くすることができます。
すぐに受診できない場合、虫が自分から出ていってくれるように明るい方に耳を向けてじっとしているという方法もありますし、上手くいかない場合の緊急処置として、耳の中に油を入れて虫を窒息させる、という方法もありますが、いずれの場合でも、後で必ず耳鼻咽喉科で診察してもらいましょう。 虫の体の一部が残っていたり、刺されたりして耳に傷がついていたりする場合があるからです。虫に刺された場合、感染を防ぐために抗生物質や他の薬を投与する可能性があります。
耳に異物が入った時の注意点
耳に異物が入った場合、特に注意していただきたいのは以下の2点です。
●自分で無理に取り除かないこと
●必ず耳鼻咽喉科を受診すること
耳に異物が入ると、それだけで慌ててしまいますよね。鼓膜に傷がついたら、穴が開いたらどうしよう!と不安になります。ですが、万が一鼓膜が傷ついたり穴が開いたりしても、多くの場合時間が経てば自然に治り、聴覚の障害が残ることは少ないのです。
ですから、まずは慌てず冷静に対処しましょう。自分で無理に取ろうとして、異物をさらに耳の奥に押し込んたり、耳の中を傷つけたりする危険のほうが大きくなります。
耳のお手入れは正しい方法で
耳をお手入れする時、綿棒などを耳の奥まで入れる方もいますが、そのやり方は推奨されていません。「耳の奥を突いた、奥に入れ過ぎた」ことで、鼓膜や外耳道を傷つけるケースが非常に多いそうです。また、綿棒で耳垢を奥に押し込んでしまうと、耳垢が耳あなを塞いでしまう「耳垢栓塞(じこうせんそく)」が発生することがあります。
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