補聴器の種類と特徴 その2 充電式補聴器と電池式補聴器
補聴器は使う電池によって、「電池式」と「充電式」に分けられます。補聴器を購入するタイミングで、充電式と電池式のどちらを選ぶべきか考えてしまう人も少なくないでしょう。特に、今まで電池式を使ってきた人は、悩みますよね。今回は、充電式補聴器と電池式補聴器のそれぞれの特徴を説明します。ぜひ特徴や使い方を理解した上で、自分の生活スタイルに合わせて選択してください。
まずは、充電式補聴器と電池式補聴器の、一番大きな違いを見てみましょう。ぜひ下の動画をご覧ください。
電池式補聴器は、「ボタン式空気電池が電力を供給する」ことで作動します。補聴器用の空気電池は、ボタン電池の中でも特に小さいものです。世界共通の色で識別され、4種類ありますが、大きいサイズでも直径1㎝程度です。
充電式補聴器のメリット
充電式補聴器のメリットは、何と言っても「取り扱いが簡単」ということです。
●毎日の電池の出し入れ不要
充電式補聴器は、夜寝る前に補聴器を充電器にセットして、朝は補聴器を取り出してすぐに使えます。電池式補聴器の場合、毎朝毎晩小さな電池を補聴器から出し入れする必要があるので、手先の細かい作業が苦手な人には充電式の使いやすさは大きなメリットになります。
●電池の購入・処分の必要がない
充電式は電池を使わないので、購入や処分に関わる手間が省けます。補聴器電池は、コンビニやスーパー等で販売していないことが多く、特定のお店に買いに行く必要があります。また、使用後に電極にテープを貼って「ボタン電池回収缶」に入れてリサイクルする必要があります。
●蓄電機能ありのポータブル充電ケースもある
シグニア補聴器の充電器種は、フル充電した場合、だいたい丸1日問題なく使用できます。途中で充電が切れることが心配なら、持ち運び出来るポータブル充電ケースが使える器種を選択してください。小さな充電ケースに、補聴器2台を3~4回分充電できる電量を蓄電できますので、どこにいっても安心ですね。
●汗による故障のリスクが低い
充電式の場合、電池室(バッテリードア)の開閉が不要となるため、そこからの汗や皮脂等の汚れの侵入による故障のリスクは低くなります。
●乾燥・除菌ができる充電器もある
シグニア補聴器の充電式補聴器は、乾燥・除菌機能付きの充電器が使える器種もあります。夜、就寝前に充電器にセットすれば、充電と乾燥・除菌を同時に行うことができます。
充電式補聴器のデメリット
●充電器の購入が必要
シグニアの充電式補聴器は専用充電器を使用しますので、器種に合わせて充電器を購入する必要があります。つまり、初期費用が高くなります。
●外出時に充電器を持ち運ぶ必要がある
旅行等、2日以上外出する場合は、充電器を携帯する必要があります。補聴器用の電池と比較すると、荷物がかさばると感じるかもしれません。
●故障に気づきにくい
電池式の場合、補聴器販売店で電池を定期的に購入、その際に補聴器の調子を見てもらう方が多いですが、その際に異常が発見されることも少なくありません。充電式補聴器を利用する方は販売店に行く頻度がどうしても下がるため、故障に気付きにくいといわれています。
電池式補聴器のメリット
●電池を交換すれば、すぐに使用可能
補聴器の電池を入れれば、すぐに使える、というのは電池式の大きなメリットです。また、バッグに電池を入れておけば、外出先で電池が切れてもすぐに復活させることができます。充電式補聴器は、充電し忘れたら使えませんよね。「スピード充電」機能を使っても、30分程度待つ必要がある上、5~6時間しか使えません。
●使用状況にもよるが、電池代が安い場合がある
電池式補聴器は1回の電池交換で使用できる時間が長いため、補聴器の平均使用年数5.5年で考えた場合、電池代が充電器購入金額より安い場合があります。
●災害時や長時間の外出のために予備電池を準備できる
電池式補聴器のデメリット
電池式の最大のデメリットは、前述のように小さな電池に関わる様々な手間がかかることです。
●補聴器は夜外した時に、電池を取り出して乾燥ケースや乾燥機に入れ、電池はケースの上に置いておきます。朝は使用前に補聴器に電池を入れる必要があります。小さい空気電池を扱うのは、細かい作業が苦手の方にとってかなり負担になることもあります。
●電池購入・廃棄の手間
●電池室の開閉による故障リスク
充電式補聴器と電池式補聴器、それぞれメリット、デメリットがあります。補聴器を購入する前に、充電式と電池式をそれぞれ体験をしてみて、電池交換がうまくいかなかったり、面倒に感じるようでしたら、充電式補聴器にする方法もあります。補聴器は、毎日身近に使うものです。使用者の生活環境、自身で問題なく取り扱いできるか、周囲のサポートの有無等に合わせて、ストレスなく使用可能なものを選ぶことが重要です。
シグニアでは補聴器を買う前に、いろいろな疑問を無くし、最適な補聴器を選択できるように、補聴器の試聴レンタルを実施しています。ぜひ利用してみてください。