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難聴者向けの運転するための10のヒント

車の運転をするときは、周りの環境を把握することがとても大切。その時、視覚だけでなく、聴覚も大きな役割を果たしているのをご存じですか?普段の仕事や生活のために運転する、また休み中にドライブに行くこともあるでしょう。難聴がある方が運転する場合、ドライブに出かける前に知っておいていただきたいことがあります。安全で楽しい運転を実現するために、ぜひご確認ください。

車外の音がよく聞こえるように

周りの環境を把握するために、緊急時のサイレンや、道路の音などがクリアに聞こえるようにすることはとても重要です。

でも、難聴でも運転できるのでしょうか?普通免許の場合、補聴器を用いて警音器の音(10メートルの距離で、90デシベルの警音器の音)が聞こえる方は、「補聴器」の使用を条件として運転免許を取得することができます。90デシベルとは、騒々しい工事現場、間近で聞く犬の鳴き声の音の大きさと言われています。
補聴器を用いても、10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえない方は、安全運転相談又は臨時適性検査及び安全教育を受けることにより、運転免許の試験を受験したり運転免許証の更新を受けることができます。

耳が遠くなっても車を運転できなくなるわけではありませんが、音の情報が少ない分、視覚情報への依存度が高くなります。しかし、視界の外から速いスピードで近づく車や自転車の存在に気付くのは、なかなか難しいものです。そのため難聴による影響を最小限に抑える工夫が必要です。

運転時の聞こえを良くする方法

  1. 補聴器を持っている方は、運転中は常に補聴器を着用してください。

  2. 出発する前に、補聴器の電力が十分であることを確認してください。
    電池式の場合、手元に予備の電池があるか確認してください。充電式補聴器をお持ちの場合は、充電済みなのかを確認し、充電器を携帯してください。

  3. 運転時に音楽やラジオを聞かないでください。
    車内という狭いスペースで発せられる音に邪魔されて、外の音が聞きにくくなる傾向があります。

  4. カーナビがクリアに聞こえることを確認してください。
    カーナビの音量を適切に設定して、カーナビをに目線を向けなくても音声だけで情報入手できるようにしましょう。その分、運転中はできるだけ道路から目を離さないようにしてください。

  5. 乗客はできればお静かに。
    車の中では楽しくおしゃべりしたいと思いますが、時には車内が騒々しくなる場合があります。運転中は会話の声量を抑え、運転者が運転に集中できるようにしてください。

  6. 車の窓を閉めてください。
    運転中の風切り音を防ぐため、すべての窓が閉じていることを確認してください。

その他の注意点

 

  1. より大きなバックミラーを取り付けます。
    日本の法律では、聴覚障害者は一定の条件の下で特殊なバックミラーを取り付けることが義務付けられています。よりワイドなバックミラーによって死角が少なくなり、視認できる範囲を拡大できます。

  2. 適宜休憩を取ります。
    集中力を保つため、余裕を持って行動しましょう。また、スマートフォンを使う・ナビを操作する、などの場合は車を止めましょう。

  3. 緊急停車時には、警察官に難聴であることをまずお知らせください。
    もし警察官とやり取りをする必要がある場合、コミュニケーションミスを避けるために、警察官に難聴であることを伝えると、安全かつわかりやすい方法でやり取りできます。

  4. 視力と聴力を定期的にチェックしてください。
    メガネは常に視力に合う、よく見えるものにしてください。聴力も重要なので、定期的な聴力検査で確認してください。

普段の会話でも聞き取りが難しい方は、周囲の物音も聞こえていないことが多く、とても危険です。最近、耳が聞こえづらくなってきたと感じる人、運転が不安になってきた人は、交通安全のためにもぜひ聴力検査を受けてみてください。シグニアのウェブサイトにあるオンライン聞こえチェックで、聴覚の衰えを簡易的にチェックすることができます。医者の診断にとって代わるものではありませんが、自分の現在の聴力を把握するのに役に立ちます。

 

シグニアのオンライン聞こえチェック

モータースポーツと難聴

自動車愛好家が趣味を楽しむことはとても良いことですが、カーレースや自動車ショーでのエンジン等の騒音は聴覚に深刻な悪影響を及ぼす恐れがあります。難聴の有無にかかわらず、耳を守るために気をつけることが重要です。難聴の場合は、補聴器の音量を下げてください。騒音が特に大きい場合、補聴器を外し、耳栓に変更することをお勧めします。イベントの後は補聴器を外し、静な場所でしばらく耳を休ませてください。

 

騒音性難聴について

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