難聴が引き起こすリスク

難聴を自覚しても、「歳だから仕方がない」と放置してしまうことがあります。ですが、難聴は単に「聞こえない」だけではなく、様々なリスクを引き起こす可能性があるのです。

認知症の危険因子のひとつ

認知症の危険因子はいくつかありますが、その中でも最も多いのが「難聴」だと発表されています1。難聴をそのまま放置すると、周囲からの情報量が絶対的に減少します。その結果、他人の言っていることがよく聞きとれない、会話がうまく成立しない、という経験を繰り返し、周囲との関わりを避けるようになります。そして、だんだん社会との交流が減少し、精神的健康にも影響を与え、認知機能の低下をもたらすことがあるのです。
認知症と難聴の関係をもっと詳しく

転倒の可能性

難聴を対処しないまま生活していると、転倒するリスクが高くなると言われています。私たちは、周囲から聞こえてくる何気ない音の情報を無意識のうちに使って、平衡感覚を保っています。この情報が少なくなると、バランスを取ることが難しくなるのです。

耳鳴り

耳鳴りの原因は様々ですが、難聴も原因のひとつです。難聴で音の情報が減ってしまった状態を何とかしようと、脳が通常よりも過度に働いて聞こえないはずの音を作り出してしまうのです。補聴器を使って適切に音を届けることで、耳鳴りが緩和する可能性があります。

耳鳴りについてもっと詳しく

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FAQ

はい。このページでご説明しているように、難聴を放置することで様々なリスクが発生する可能性があります。適切に対処すると、これらのリスクを軽減させるだけでなく、日々の生活の質(QOL)も向上します。
まずはあなたの今の聞こえのレベルを簡単にチェックするところから始めてみてください。

難聴を放置すると、日々の生活の質(QOL)が低下するのはもちろんのこと、コミュニケーションが取りづらくなったり、社会との関りが減ってしまったりします。その結果、認知機能に影響が出る可能性があります。

難聴を放置すると、会話相手の言葉を聞き取りづらくなり、何度も聞き返したり、分からないのにうやむやにしてしまうことになります。相手とのコミュニケーションがうまくいかないことで関係がぎくしゃくしてしまいますし、次にまた会おうという意欲がそがれてしまいます。これが積み重なると、社会的に孤立してしまいます。
聴覚の情報が少なくなると、それを補おうと脳が一生懸命に活動し、認知機能に影響が出る可能性があります。また、周囲との関りを避けるようになることも、認知機能の低下に影響していると言われています。

難聴のまま生活すると、人とのコミュニケーションが難しくなるだけでなく、様々なシーンで知らず知らずのうちに生活の質が低下してしまいます。また、様々な危険に直面することにもなります。例えば、道を歩いている時に近づいてくる自転車の音に気付かない、ということがあります。

まずは耳鼻咽喉科を受診し、難聴の度合いやその種類、どのような対処法があるのかを診断してもらいましょう。もし補聴器が役に立つのなら、ぜひ補聴器販売店を訪れて、補聴器を試してみてください。

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